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adminさんの日記

ある古民家の工事―2【根継ぎ】
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投稿日 2010年10月19日20:27    カテゴリー  建築徒然(つれづれ)
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ある古民家の工事―2

本田邸の根継ぎのお話ですが、工事方法はどのような方法を想像されましたでしょうか?

この大黒柱には、四方より胴差し(水平の床を支える梁)が来ています。屋根も昔の土葺ですし、壁も蔵風の土壁です。荷物等を含めますと十トン近くのもの荷重が来ています。

単純に考えますと、クレーンか何かを持ってきて建物を持ち上げる事が考えられますが、家の中ですし、それは無理です。エジプトのピラミッドも人力で作られましたし、歴史のあるお寺やお宮などの強大な建物も人力で作られています。人間は賢く出来ていますので、先人たちの知恵をお借りし、昔からの道具を使用しますと簡単に作業できると考え、施工した次第です。

答えは、「大砲ジャッキ」を使用して建物を持ち上げて根継ぎを行う施工方法で、補修工事を行ったという事です。この「大砲ジャッキ」ですが、金属の筒ではございません。木製の筒を細工し、ネジを廻して建物を持ち上げたりするものです(すみません写真は別の機会に掲載いたします)。私も正式名称は知りません。別の名前で呼ばれていらっしゃる方も多いと思いますが、まあ近代的な道具ではなく、昔の道具も良くできているという事でしょうか?
手順と致しましては、まず既存の床を一部解体します。次に大砲ジャッキをセットし、慎重に建物を持ち上げるのですが、結構大変です。やっぱり重いですね。

持ち上げた後は、慎重に柱下部を切断します。水平に切断しませんと、荷重の加わり方が不均等になります。柱も今風の小さい柱ではなく一般的な柱の4倍ほどあります。材質も樫という堅木ですので、切断するのも大変ですので大工の腕の見せ所です。

撤去した柱ですが、「画像−1」のようにバラバラになりました。ほとんど腐っていたようです。考えてみますと、こんな状態で長年耐えていたものです。

本田邸の大黒柱は独立柱なのですが、柱下部も2方向よりカマチが差してあり、込栓(木の栓)を使用して足元が固定してありますので、カマチ下場で切断しあえて突きつけで施工しました。金輪継ぎの目的は軸力(材を縮めようとする力)だけでなく、曲げ(材を曲げようとする力)やせん断(材をずらそうとする力)に対しても抵抗する為の仕口なのですが、今回はカマチがあります。軸力だけに抵抗すればよいと判断したしだいです。

結果は、「画像―2」の通りです。うまく根継ぎを行う事が出来ました。根継ぎ材の材質と致しましては、「ケヤキ」です。勿論堅い材料ですが、特に耐久性を考え「赤身」を使用しております。

写真を見て気が付かれた方もいらっしゃるとは思いますが、今後の100年を考え湿気対策を施しております。さて、何をしたのでしょうか?別の機会に説明させていただきます。



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