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ある古民家の工事―1 【根継ぎ】
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投稿日 2010年10月13日16:12    カテゴリー  建築徒然(つれづれ)
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ある古民家の工事―1【根継ぎ】


皆さんは住宅の耐用年数は何年だと思われますか?現在35年ローンを使用されていらっしゃる方も多いかもしれません。そんな方にはショックかもしれませんが平均耐用年数は22~23年だというデーターを見たのは私だけではないと思います。

耐用年数と言いましても、住宅が住めなくなった方ばかりではありません。生活様式が変わったので改修するよりも立て直したいとか、立ち退き等の社会的寿命も関係しております。ご安心ください。

先日ですが、天保13年(西暦1842年)の絵図に載っている住宅を補修させていただきました。最低でも160年程度前に建設されましたご自宅です。この建物は歴史があるだけでなく、材料も特殊です。山鹿地方で「大黒柱」に「樫の柱」を使用してあるのは、私が知る限りではここだけです。この歴史ある建物ですが、原因は不明で「樫の大黒柱」の下部が腐ってきているのです。廻りに水気もありません。勿論束石(鍋田石という山鹿地方の凝灰岩製)がありますので直接土に接してもおりません。でも、湿気の為に柱が腐れ、建物の一部だけが下がってきているのです。不思議です。

家の方も心配されて、知り合いの先生方にお尋ねされたのですが、原因不明です。ただ言えますのは、敷地廻りの道路は建設当時よりも高くなってきています。でも、柱位置は建物の中心に近いのですから、そこまで湿気が行くのでしょうか?私にも解りません。

原因はともかく、この柱を補修しない限りは建物が傾きます。壁も傾斜致しますので建具も開閉も大変です。この建物を残して生活する為には柱を補修し建物を上げる必要があるのです。

「根継ぎ」という言葉をご存じの方は多いと思います。どうしても柱の下部は腐りやすい物ですから、建物の寿命を延ばすために、柱下部の悪い部分だけを切り取って生活に支障が発生しないように改修する為の方法の一つです。

現代の建築様式におきましては、土台木の上に柱を建てる形式ですので、困難な部分も有りますが、古民家は束建て方式です(下束石の上に柱を直接建てる方法)。お寺やお宮の床下を除いていただくと見る事が出来ます。特殊な例としては、建設当初より取り換えが容易なように全ての柱に「金輪継ぎ」を施してある物件も有りますので、日本建築は面白いです。(山鹿でも1件確認しております。切り口を見ますと、継ぎ手の時期が推定できます)現代のように建物の寿命を短く設定してないのかもしれません。

肝心の工事の様子ですが、次回お話しさせていただきます。



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